グレッグ・ボイド・インタビュー(3)

その1 その2

グレッグ・ボイド博士のインタビューを掲載しています。今回お届けする部分では、神の主権や力をどのように理解すべきかという、重要な問題について語ってくださっています。

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――オープン神論を学べば学ぶほど思わされるのは、私たちは神の主権や力、支配と言った概念について聖書的に再定義する必要があるのではないかということです。なぜなら、オープン神論に対して、特にカルヴァン主義陣営からもっともしばしば加えられる批判の一つは、それが神の主権をないがしろにしているということだからです。神の主権、つまり神が宇宙の王であるということと、自由意志や神の愛といった概念を、どのように両立させることができるのでしょうか? 続きを読む

グレッグ・ボイド・インタビュー(1)

このブログを以前から読んでくださっている方々には、アメリカの神学者グレゴリー(グレッグ)・ボイド博士はおなじみだと思います。同師の著書疑うことの益 Benefit of the Doubtについての紹介シリーズ(こちらの最終回にすべての記事へのリンクがあります)を掲載したこともありますし、オープン神論についてのシリーズも、主にボイド師の見解を紹介したものです(こちらを参照)。

私はアメリカ留学時代にボイド師の牧会するウッドランドヒルズ・チャーチ(ミネソタ州セント・ポール)に通っており、先生とは何度もお会いしたことがあります。昨年末に渡米した際に同教会を訪れ、ボイド師にインタビューすることができました。オープン神論や同師の最新刊十字架につけられた戦いの神 The Crucifixion of the Warrior Godについて興味深いお話を伺うことができました。ご本人の許可を得て、これから何回かに分けてその内容をお分かちしていきたいと思います。 続きを読む

創造という愛の狂気

最近、シモーヌ・ヴェイユ(Simone Weil:フランス語では「ヴェイ」と発音するらしい)の生涯と思想に心を惹かれて、折に触れてその著作を少しずつ味読しています。彼女は第二次世界大戦中に34歳の若さで亡くなったユダヤ系フランス人で、哲学者・政治活動家・神秘主義者でした。生前に出版した著作は多くはなく、無名に等しい存在でしたが、死後彼女の遺稿が次々と編集・出版され、多くの人々に影響を与えてきました。 続きを読む

オープン神論とは何か(6)

(シリーズ過去記事     

オープン神論の実践上の意義について、前回は祈りの問題を取り上げましたが、今回は神の導きを求めることについて考えます。

 

「選ばれざる道」

アメリカの詩人ロバート・フロスト(1874-1963)の詩「The Road Not Taken(選ばれざる道)」は、アメリカ人なら誰でも知っている詩で、子どもたちは学校で必ず習います。この詩は英語で書かれた最も有名な詩の一つであると同時に、最も誤解されている詩としても知られています。 続きを読む