Global Returnees Conference 2015

このシルバーウィークに富士吉田市で開かれたGlobal Returnees Conference 2015に夫婦で参加してきました。私は分科会の講師として「福音の全体像を求めて」というタイトルでお話をさせていただき、妻はスモールグループのリーダーとして奉仕させていただきました。聖会の恵みとともに、多くの新しい出会いや懐かしい方々との再会もあり、大変充実した数日間を過ごさせていただきました。

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この集会を主催したのはJCFN(Japanese Christian Fellowship Network)という団体です。毎年海外で多くの日本人がイエス・キリストに出会ってクリスチャンになっています。実際、日本人が海外で信仰を持つ割合は、国内の数十倍であると言われます。ところが、その多くは日本に戻ってくると、様々な困難に直面します。教会探しの難しさ、家族や職場からのプレッシャー、異教的な日本文化との葛藤、周りにクリスチャンの友人がいない孤独感・・・残念なことに、海外で信仰を持った日本人の多くが、帰国後教会につながることができず、数年以内にキリスト者の交わりから姿を消していくそうです。JCFNはそのような大きな宣教的ニーズを見据え、在外日本人クリスチャンの帰国支援とフォローアップを行っておられる団体です。

実は私はJCFNについては十数年前から知っており、当時編集に携わっていたキリスト教系の雑誌でインタビュー記事を掲載したこともありました。それ以来、自分自身6年間の海外留学を経験したこともあり、ずっとその働きに関心を持ち続けてきましたが、こうして今回奉仕の機会が与えられ、実際に参加してみて、改めて帰国者ミニストリーの重要性を認識させられました。

今回のカンファレンスでは、海外から日本に帰国してくるクリスチャンたち、彼らを送り出す海外のミニストリー、そして日本で彼らを受け入れる働き、という様々な立場からの証詞や報告を聴く機会がありました。その中で、日本の教会が帰国者クリスチャンの存在を知り、彼らを受け入れる意識と体制を整えていくことの重要性を思いました。「帰国者大会」と聞くと、海外経験もなく、そのような人々に普段接する機会のないクリスチャンはまったく自分と無関係の働きのような印象を持つかもしれませんが、JCFNのような働きはそのような人々や教会にも広く知られていく必要があると思いました。

近年宣教学の中でも「ディアスポラ」(自発的・非自発的な移住・入植により、故郷を離れて移動した状態)の概念が注目されてきています。最近日本に帰国したという多くの(大多数が)若いクリスチャンたちの姿を見るにつけ、行き詰まりや閉塞感というキーワードで語られることが多い日本のキリスト教会にも大きなチャレンジと希望があることを思わされました。

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